クリアリング用語集 / Leverage Ratio Clearing Glossary / Leverage Ratio

レバレッジ比率

Leverage Ratio

出所 単体追加Origin: Added post-publication 更新 2026年8月19日Updated 2026-08-19

バーゼルIIIの自己資本規制のうち、リスクウェイトを用いずに算出される非リスクベースの規制。Tier1資本を、オンバランスの資産・デリバティブ・証券金融取引・オフバランス項目からなるエクスポージャー額で除して求める。最低水準は3%で、グローバルなシステム上重要な銀行にはリスクベースの追加的損失吸収力要件の50%に相当するバッファが上乗せされる。リスクの重み付けを行わないため、リスクベースの自己資本比率が過小に出る場合の下支えとして働く。清算との関係では、リスクウェイトやCVA資本賦課とは別の経路として効く。エクスポージャー額の計算でネッティングが認められるほか、顧客清算については2022年1月1日以降、顧客から受け入れた分別管理済みの当初証拠金・変動証拠金を再構築コストと将来エクスポージャーの相殺に使えるようになった。

A non-risk-based capital requirement under Basel III, calculated as Tier 1 capital divided by a total exposure measure covering on-balance sheet assets, derivative exposures, securities financing transactions and off-balance sheet items. Because it applies no risk weights, it works as a backstop to the risk-based capital ratios. The minimum is 3%, with an additional buffer for global systemically important banks set at 50% of their risk-weighted higher-loss-absorbency requirement. For clearing it forms a capital channel distinct from risk weights and the CVA charge: netting is recognised in the exposure measure, and for client clearing, since 1 January 2022, segregated initial and variation margin received from clients may offset replacement cost and potential future exposure.

補説

清算が資本を軽くする経路は、ふつうリスクウェイトの低さで語られます。ただし規制はもうひとつ別の物差しを持っており、そちらでも清算済みの取引は違う扱いを受けます。レバレッジ比率はリスクの重み付けを一切行わないため、リスクの低い取引をいくら積み上げても分母は小さくなりません。この物差しの上で資本を軽くできるのは、残高そのものを縮めたときだけです。清算に伴うネッティングがエクスポージャー額の計算で認められているのは、そのためです。

顧客清算については、2022年1月1日から、顧客が差し入れた分別管理済みの当初証拠金・変動証拠金を、再構築コストと将来エクスポージャーの相殺に使うことが認められました。それ以前は、顧客の担保を預かっていても分母は減らず、清算参加者が顧客清算業務を広げるほどレバレッジ比率が圧迫される構造でした。この措置は顧客清算に限られています。

なお、マージン・レバレッジとは語が似ていますが別のものです。あちらは証拠金の水準が参加者に許容する倍率を指し、こちらは銀行が自己資本に対してどれだけの残高を抱えられるかを縛る規制です。

正式名称
Leverage Ratio
別表記
レバレッジ比率規制
分類
規制・制度
関連語
BCBSSA-CCRIMNetting OpinionBalance Sheet CostMultilateral NettingCVAMargin Leverage
出典
公式サイト ↗

この語はクリアリング用語集の一項目です。柳沢 俊『デリバティブ・クリアリングのすべて』(M∀NUS PRESS)には無く、公開している稿のために足した語です。 This term is an entry in the Clearing Glossary. It is not in the first edition of Shun Yanagisawa's book (M∀NUS PRESS) and was added for a published piece.

英語の説明は、日本語の定義に合わせてこの用語集のために起こしました。The English definition was written for this glossary to match the Japanese one.

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